大学情報化の状況

 

1)はじまり

  1982年から3年間(株)ナムコの寄付金により、学内に実験的に機器を配布したことから始まった。選択されたNECPC9801は16bit機の最初のモデルであり、いわゆる後の「98帝国」を築いた先兵機種であった。1998年のNXシリーズが発売されるまでそれが続いたことは周知の事実であり、当時のその選択にはすばらしいものがあった。 後の美術学部二部開設時に導入されたMac II選択に関しても同様に高橋史郎助教授(現情報デザイン学科教授・教務部長)が、機種選定にあたっており、現在のデザイン界多くがMac導入されている事を見ればベストな選択であった。
その当初導入の機器は以下の通りである 。
1982.09.00 富士通マイオアシス
1982.12.00 NECPC9801(i8086 5MHz)、NEC PC8853ディスプレイ、NECPC9881 8インチディスクドライブ、NECPC8822プリンタ 、渡辺測器 XYプロッター、プロテックス デジタイザー、PCROM ライタ、アプリケーション: データベース OMURON JOB MATE 、ワープロ 企画 文筆Ver.2、 カード型デーベース パーソナルメディア 日本語アイリス 。
1983.00.00 NEC9801E、NEC PC98S31 5インチディスクドライブ
1984.03.00 NEC PC100(7MHz)、PC-KD651(512X720) 、OS:MS-DOS2.0 、DOS上動作のN100BASIC 。アプリケーション: 日本語ワープロJS-WORD2.0、マルチプラ、システムソフト3Dマスター(3次元ソフト) 。マウスを標準装備した当時では画期的なマシンを導入したこれをもって本学の情報化の第一段階を終了した。

  情報機器の導入が進む中、1987年にその最初の効果が現れた。 第一は創立50周年にあたり卒業生名簿の作成であった。約1万人の卒業生のデータベース化であった。使用したソフトはカード型デーダーベースの日本語アイリスを使用した。1万人の名前の並べ替えに10時間近くかかり今となっては信じられない話である。第二はその年から始まった美術学部二部(現造形表現学部)の申請業務である。申請書はもとよりその他関係書類等を含め相当数に及んだうえ、修正に継ぐ修正の連続でありそのような動きに対応できたのはこれらの器材のおかげであった。
作成にあたった器材は以下の通りである。NECPC9801 3台、一太郎Ver3、マルチプラン2.0、IBM5550 1台 。DOS文書プログラム、マルチプラン。ハードディスクは勿論無くフロッピーベースである。

  1996年(1月1日〜12月31日)開催の”仮想博覧会”「インターネット1996ワールドエキスポジション」は 高速・大容量の通信回線とサーバーを利用し世界的規模のコンピータネットワークであるインターネットを使って 行われた。世界の80ケ国以上が参加し、インターネットでパビリオンを開いて実験期な博覧会であった。 その関係者として参加されていた美術学部二部デザイン学科の猪股裕一講師(現教授)、西岡文彦講師の協力により、エクスポの回線モニタとして登録することが出来、本学とインターネットとの関わりが始まった。 接続は美術学部二部デザイン学科のコンピュータルームと研究室のいくつかが接続されており、1年間利用することができた。

  同時に学内には情報化研究会が活動を開始しており、エクスポ終了後も引き続きインターネットど接続すべく新しい接続方法 を模索する動きが座長の半田正樹教授より提案された。同時にウエブサイト委員会が設立した。 12月下旬にはIPアドレスとドメインの申請を行い、翌年2月には上野毛校舎と東京工業大学とを専用線で結びSINETとの接続を 開始した。同時にルーター、サーバーの設置が進められた。しかし、SINETからインターネットに接続が細く実用に耐えないということもあり、1997年6月には民間プロバイダー(TWICS)に接続先を変更した。1998年5月の八王子校舎LAN稼動まで実験が続けられ様々なデータ収集が行われた。この二年間の技術担当は美術学部二部デザイン学科の三浦技術職員(現情報推進室)があたった。

 

2)情報化研究会報告書の発刊

  情報化研究会(座長半田正樹)は、多摩美術大学の情報化について検討し、情報システム構築のための基本的構想を具体化するために1996年4月に設置された。メンバーは理事長、学長、美術学部長、教務部長および各学科の教員、各事務部門のスタッフ(総計30名)から構成されている。本報告書(1997年2月18日発行)は、1996年4月から12月にかけて7回にわたって開催された研究会の成果をふまえ、研究会のメンバーが、全学的な視点を確保しつつ、それぞれの所属する学科・部局の観点もとりいれて提案したものをまとめたものである。

  多摩美術大学は、芸術の自由な時空の形成・獲得をめざし、既成の美に甘んじることなく、新しい美を追究・表現しようとする試みに多くの意を注いできた。先に、創立60周年に際して提起された「自由と意力」というのは、大学としてのそのような姿勢を21世紀に向けてさらに持続して行くべきことを宣言するための理念そのものにほかならなかった。すなわち、「自由と意力」とは、“自由な精神と環境、および創造を志すものこそが保持する意志の力”を意味する。

  そして現在、多摩美の「自由と意力」は、創造・表現に関わるメディアの統合化の進展のなかで、その現実的有効性が問われる状況にあると見られる。“メディアの統合化”は、文字情報のみならず音声情報、映像情報などのデジタル化を前提とし、電子メディアないしマルチメディアを駆使したコンピュータ・グラフィックスや3D映像、サイバースペース上で繰り広げられるコラボレーション、インターアクティブ・アートの展開などとして具体化されている。既成メディアの物理的距離や時間の拘束性・限界をやすやすと超えて「自由に」他の表現者・研究者との交流をはかるうちに「創造に向けた意志の力」を発揮することが求められているのである。

  わが国の大学・短大における情報化への取り組みは、現段階ですでに高度な水準に達しているところと全く未整備かようやくスタートしたばかりのところという具合にやや両極に分布しているようである。

 情報化に対して先進的に取り組んできた大学(全体の4分の1)は、1985年にスタートした学術情報センターへの接続をはじめ、コンピュータ・シミュレーションを活用した問題解決型の学習やマルチメディア型CAIによる教育、さらにインターネット活用型教育などをすでに実施している。つまり、各種情報機器を単独(スタンドアローン)の形で、あるいはせいぜい学内のネットワークで利用するだけではなく、通信衛星を活用した教育ネットワークや光ファイバーの整備を基盤とする地上系のネットワークをも積極的に利用する段階に達している。

 情報のデジタル化、マルチメディア、バーチャル・リアリティ、ネットワーキングなどとして示される情報化の動きは、明らかに〈知の体系〉、〈表現の世界〉にダイナミックな変容を迫っている。大学という《場》においては、教育、研究、創造のあり方に多大なインパクトを与えると同時に、大学構成員(学生、教職員、法人メンバー)間のコミュニケーション密度を格段に高める方向に作用している。

 したがって、なによりも学理、知識、思考に支えられた創造的な《美術》、《デザイン》の領域において最も質の高い教育・研究機関をめざしてきた多摩美術大学としては、そして《情報デザイン》を新たな守備範囲に加えようとしている多摩美術大学としては、どのような情報化、情報システムを構想するのか、情報化において何を目標とするのかをまず明確にしておくことが必要となろう。

 その際に、情報システムのあり方が、いまや多摩美の個性/アイデンティティを映し出す鏡であることを銘記すべきである。多摩美術大学は単にインテリジェント・キャンパスへと離陸するにとどまらず、勢いよく高度を上昇させ、地球村(グローバル・ビレッジ)全体に向けた情報発信の意思をもつ美術大学であることを積極的に示していくことが問われている。

 これから本格的にシステム構築を図ろうという多摩美術大学においては、キャンパス情報ネットワークについて、さしあたり2つの側面を考慮しなければならないと思われる。

 1つは、情報・通信インフラの整備という側面であり、いま1つは情報ネットワーク上に構築するメニューを構想するといういわばソフトウェアの側面である。

 もちろん、この2つの側面は、それぞれ独立したものではなく、密接に相互依存的に関わる関係であるのはいうまでもない。

 前者に関して、より具体的に言えば、学内LANのインフラ構築、LAN機器構成の決定、最適な情報端末の選定などのほか、ネットワークの外部接続についてのシステム構成やスペックを決めること、さらに2000年に八王子キャンパスに竣工予定のメディアセンタのハードウェア構成を決定することなどが最初の不可欠な作業として必要となる。

 後者については、多摩美術大学にとって横断的ないし全学的に要請される情報システムのメニューと学内の各セクションに固有な事情を反映したそれぞれに最もふさわしい情報システムのメニューとを考慮することから出発する。

 統合情報システムは、大きく教学・クリエイティブ系と事務系から成り立つものとし、この2つの系はゲートウェイを通してリンクするものとする。統合情報システムは6つのサブシステムから構成されるが、さらに創造・教育・研究に関わる群と概ね事務・システム管理を受け持つ群、および学外との接続も含めたコミュニケーション関連のサブシステムに細分化される。統合情報システムをハード的に支えるのが、〈メディアセンタ〉、〈美術館〉、〈図書館〉という3つの情報拠点であり、さらには〈事務部門〉がもう一つの核の位置を占める。

 創造・教育・研究の群では、第1に《創造支援システム》が、創造、表現活動を支える機能を実現する。ビデオ・サーバー、CD-ROMサーバーが、デジタル化された国内外の各種文献・資料を講義室、演習室、実習室、研究室から検索、利用することにより創造、表現活動をサポートする。また、CAD/CG演習室―メディア館、デザイン棟に設置―では、CAD(Computer Aided Design)とそれをベースとするCAP(Computer Aided Production)を実現する。また、「3次元可視化ツール」によりソフトウエアの開発環境を整えるとともに、シミュレーション(数値データの3次元可視化)に基づく研究の発展をはかる。さらに、CAC(Comput-er Aided Communication)を活用するためにネットワークを構築するとともに双方向CATVシステムを装備する。

 第2に《教育支援システム》は、ビデオ・サーバー、CD-ROMサーバーによる教育支援や双方向遠隔講義室での遠隔地間(八王子〜上野毛、学部〜大学院、多摩美〜国内外の他大学・美術館)を結んだ講義の実現をはかる。また、メディアラボでは画像(静止画・動画)記録、編集システムにより講義の効率化を達成し、語学教室(CALL=Computer Aided Language Laboratory)や全ての机に情報コンセントとノート型パソコン用の電源をセットしたインターネット講義室(学科棟に100人規模で2〜3教室)が講義の奥行きをもたらし、教育効果を高める。

 第3に《研究支援システム》は、メディアラボにおける画像記録、編集システムに加えて、研究文献・資料および研究業績などをデジタル化しつつこれをファイルサーバーに蓄積することにより研究の高度化を実現する。また、WWWサーバーが国内外の研究資料へのアクセスを容易にする。

 第4に《学内情報・事務システム》は、主として学内の作家・研究者の業績をデジタル化したものを外部からでも検索、入手しうるようにする「情報システム」や事務情報(入試情報や大学案内などの広報関連、教務情報、就職情報、校友会情報、法人関連情報など)を提供するシステム、および学内グループウェア(電子メール、電子掲示板、スケジュール管理、電子会議室、各種施設予約など)の機能をうけもつ。

 第5に《運用管理システム》は、ネットワークのモニタリング(監視)を遂行し、障害自動検出システムなどにより情報システム全体の維持をはかる。また、利用者情報システムを設けて、セキュリティの確保もうけもつ。

 第6に《コミュニケーションシステム》は、外部とのコミュニケーションを促進するための機能を実現する。学術情報ネットワークであるSINETに接続しつつ、電子メール、WWW、ネットニュースが利用できる環境を整える。また、SINETだけではなくコミュニケーションサーバーを設置して各種の商用ネットワークへのアクセスも実現できる環境を整備する。ただし、学外ネットワークとの接続についてはセキュリティを考慮し、ファイヤーウォールを設けるのを前提とする。

 なお、外部に対する、グローバル・ビレッジに向けた多摩美術大学からの情報発信は、@tamabiと称するWebサイトから行う。@tamabiの運営は、学内の各部門から募ったメンバーが中心となったチームによって実行されるが、学生、教職員、卒業生およびその他外部の人たちとの―インターネットを通じた対話的な―共同作業によって、常時そのコンテンツの更新をはかるものとする。

 以上が、多摩美術大学の統合情報システムの概念をパラフレーズしたものであるが、このようなシステムをスムーズに運用していくためには統合情報システムを念頭においた組織体制が不可欠となるのはいうまでもない。

 多摩美術大学の組織は現在、教育組織と事務組織とに大別されるが、情報システム維持・支援のための組織は、機能上この二つの組織を横断的に貫く形で編成されることになる。

 たとえばネットワークを構築する際のプロトコルの決定、アドレス計画とその管理、各種サーバーのOSの選定、学内グループウェア(電子メール、電子掲示板)の運用ルールの取り決めなどを行う機関(組織)が必要であるし、情報システムに関連する資産ないし資源(LAN機器やその他PCも含めた情報機器などのハードウェアや各種ソフトウェア)の管理機能も不可欠となる。

 また情報技術は、従来のテクノロジーに比べて技術革新の速度が桁違いに速いが、これは情報システムもまた急速に陳腐化することから免れえないことを示している。そうであるとすれば、仮に最先端のシステム構築を図ったとしても、その実質的な水準を維持するためには、それに相当するランニング・コストの裏づけがなければならない。ここに財政基盤を見据えた、システムの有効活用の有無をチェックするための機関(システム監査機関)が要請されることになる。

 さらに多摩美の場合、研究成果のテキスト形式での対外的発信に加えて、デジタル化された作品のサイバースペース上での公開が積極的に目指されることになるが、その際にはいわゆる情報倫理の問題(知的所有権ほか)についてのルールづくりとそれを周知徹底する機関が必要になろう。あるいはこうした情報システムに関わるいわばソフトウェア的知識の涵養も含めた情報システムのための基礎的訓練機関(学生だけに限らず、教職員も含めた大学構成員を対象とする広義の情報リテラシーの教育機関)が必需になるものと思われる。

 そしてこのような統合情報システムを支える機関(組織)を編成するためにはそれにふさわしいスタッフ―専門的知識、高度な技術・技能をもつ人材―を配置することが要請される。

 

3)実験ウエブサイト @tamabi の発信

  1997年1月よりウエブサイト運営委員会(代表高橋士郎教授)が発足し、シュナイダー講師(現助教授)がチーフとなって実験ウエブサイト@tamabiが公開された。 現在でもその最後期のページは見ることができる。 グリッド・デザインの手法により作成されており、大変特徴のあるものに仕上がっている。
「実験サイト@tamabi」URL: http://www.tamabi.ac.jp/atTAMABI/index.html

  同時に、シュナイダ講師は、ニュースレターを発行、またウェブの開通記念パーティを上野毛校舎の中庭で開催し、学内外にアピールした。

1997.04.00 「news@tamabi第一号 」飛ぶ学校、飛ぶメディア :伊藤俊治 。多摩美術大学メディアセンター設立に向けて :高橋士郎 。多摩美術大学でのデジタルの歩みと「インターネット」:猪股裕一 。多摩美術大学附属美術館での情報活動への現状と構想について:小林宏道 。多摩美術大学のネットワーク活動をお知らせするためのニューズレターです。

1997.07.00 「news@tamabi第二号」電脳空間から、現実のドアへ吹き抜ける風 :鈴木志郎康。21世紀の情報建築家 :須永剛司 。美術教育について:高橋士郎 。TOKYO CONTINUUM :入江経一。失われた部族 :デビッドブレア 。情報の生態系 :益田文和 。たった一言で :モーリスバーンウェル。ウェブサイト上のユーザー・インターフェイス・デザインとは :アーロン マーカス

1998.01.00 「news@tamabi最終号」新しいデザイン教育の構想。制作と知識の統合教育 :須永剛司 。無き影:港千尋 。「動」のブックマーク :古堅真彦 。はじめてものをつくる:西村佳哲 。デザイン・カリキュラム :ステファンメシュカット 。フェイスレス・インタフェース:小池英樹 。電子メール遊牧民 :ガブリエルコーンライヒュ。東アジアからの新しいかおり :安尚秀。ヘルワン大学と多摩美との共同研究 :マクディ アブデル アジス

 

4)ネットワークの利用現況

(1)wwwサイト @tamabi の利用状況
  1998年4月より1年間は情報推進室が学内の協力を得て各学科及び事務各部課のコンテンツを 充実した。現在のページの多くはこの時期のものである。 ライブ・カメラの設置及び卒業式のインターネット中継も行った。 1999年4月よりWebコンテンツ関係作業は企画広報部へと移管され現在に至っている。
平成11年1月より毎wwwサーバへのアクセス状況の月集計を行っており、 その結果はWeb上でも公開している。
「@tamabi」 URL: http://www.tamabi.ac.jp
「アクセス数の分析」URL: http://www.tamabi.ac.jp/mc/web_report/

(2)学内LANの利用状況
  マルチプラットホーム環境での様々機種やメーカーの異なるコンピュータによるハードディスクやプリンタの共有を実現した。 つまりフロッピーディスクのファイルフォーマットの違いによるデータが相互利用できない問題や他の機種で使うたびにデータの変換作業が不要となった。操作環境の違いによる混乱はまだ残っている。 事務作業にかなり使われていたワープロがネットワークに対応していない為に、急速にパソコン化が進んだ。 Windows95がネットワーク対応のOSであったのもその引き金であろう。
ネットワークが稼動し様々な形で利用されてくると、ネットワークに対する要望も少しづつ出てくるようになった。そのうちの一つがイントラネット(インターネットの技術を利用し構築した学内専用ネットワーク)であり、イントラWebに関しては1999年9月より仮運用、11月より本稼動を開始した、事務系及び研究室のみに限定公開している。

(3)DB作成発信の状況
竹尾ポスターコレクションデータベース(作成中)
瀧口修造文庫データベース(試験運用中)
北園克衛資料目録データベース(作成中)
情報デザイン学科収蔵目録データベース(稼働中)
図書館収蔵図書目録データベース(作成中)
教職員Eメールデータ(イントラにて公開中)
大学美術館収蔵品データベース (作成中)
卒業制作作品データベース(作成中、一部CD-ROM化済)
大学基本資料データベース(作成中)
教職員住所録データベース(作成中)
大学規定集データベース(作成中)
大学機器備品データベース(稼動中)
教員研究業績データベース(作成中)
就職関係データベース(稼動中)
卒業生データベース(稼働中―校友会管理 非公開)

 

5)メールサーバの稼動状況

  八王子校舎LANシステム稼動の1998年5月よりメールアドレスを配布 。専任教職員全員と各業務窓口用として 380件、八王子校舎においては、情報デザイン学科についてはその科の性格上全員(1・2年生)240件の配布しており、他にはテスト運用のケースとして生産デザインのプロダクトの学生に約120件配布しており、管理コスト、人員配置、ハードの適正規模のデータ収集等を目的として実験している。現在の八王子校舎にけるメールを読む環境の不備、マンパワー不足等の為、当分の間テスト運用としている。
  上野毛校舎にいては、学生全員に約800件を配布している。こちらの校舎での試みは、Webメール方式を採用し、特定のメーラー(メールを読むソフト)を必要とせず、インターネットを利用できる環境があればそのWebブラウザーでメールが読めることを特徴としていることである。両校舎ともそれぞれの特徴を生かしたシステム運用を行っている。
  情報の伝達や入手方法が電子化され、電話による打ち合わせ等が減り、通達やお知らせなどもにもEメールが利用されている。 また、Eメールの添付機能を利用し文章を相互に添削することも日常化し、FAXの利用については減ってきている。 また、不在がちでも確実に連絡がとれることも利点であるのでますます利用が増えている。

(情報推進室長 野沢敏之)